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臨床検査技師が教える、糖尿病の血糖値を下げるということ(デルタパワーは関係ない!)

  新年になってからというもの、色々とやっていることと筆が遅いこともあり、ブログの更新が途絶えてしまいましたがこのブログをやめるわけではありませんのであしからず。

 

 今回は、NHKためしてガッテンで誤解を招くような内容があったため、それについて書いていこうと思います。
『僕』の仕事は臨床検査技師で、糖尿病療法士として患者さんに検査の説明をすることもしています。
また、自分の仕事でもいつでも血糖値を測定し医療などの悩みをお話しを聴き解決への提案をする事業もしています。

さて、今回のテレビで放映をしている内容について懸念事項があったため、いま、一生懸命糖尿病治療を続けてきている人やまた軽度の糖尿病の患者さんに対して誤解をしてほしくないためその注意喚起として書きます。

 

【デルタパワー】


 放送ではデルタパワーなるものが血糖値を下げるということです。
まずはデルタパワーというものの「デルタ波」とはなんぞや?ということですがこれは脳波の一種で4Hz未満の徐波のことをいいます。
これはノンレム睡眠のときに50%以上を占める脳波で熟睡を示します。

活動期と安静期では体内での分泌するホルモンや支配する自律神経系が異なり、その相互作用によって血糖値の値が変化します。
デルタ波の出た睡眠状態の安静状態になることで、副交感神経系が働きます。
そこから、インスリン分泌によって血糖値を下げます。
このことから睡眠による血糖値を下げるということは事実です。

しかし、睡眠による血糖値のコントロールという療法は確立されていません。また、研究をされているのは事実ですが、エビデンスを得られているものはありません。この「デルタパワー」というものを使って患者さんに変な期待を促すのは、とても見過ごせるものではありません。
ましてや、睡眠薬を使って熟睡をして血糖値をコントロールというものは治療法として確立されていません。
そして、これを医師に相談されても保険適用外です。
これらは事実ですので調べていただいてもけっこうです。


 糖尿病というものは、治療しても完治するということはありません。
一度、罹患してしまうと一生つき合っていきコントロールしなければなりません。
これはとても大変なことで患者さんは一生懸命がんばっています。
食事や運動、薬剤での血糖値コントロールをしていき血糖値を下げ、HbA1cを良好な値で保つことが患者さんのためになります。
医療機関では食事は管理栄養士、運動は医師、看護師、理学療法士。薬剤は医師、薬剤師。検査や結果の解釈の説明は『僕』、臨床検査技師が行います。
たしかに良質な睡眠も健康の大事な要素ですが、正しい方法での血糖値のコントロールを行っていくことが大切です。

 

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