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臨床検査技師が教える「薬剤耐性菌」ってよく聞くけどなに?

 

どうも、病院に臨床検査技師として働き、ヘルスケア事業をやっております、lainです。

最近、ニュースで「薬剤耐性菌」という言葉を耳にする機会が増えてきました。
これって、どういうことなの?と気になる方もいるかもしれません。
そんな、疑問を解消する一役を担えればと思い書いてみます。

 

薬剤耐性菌とは?

 

病院でもらう薬の中に風邪などをひいたときにもらう薬の中に、風邪の菌をやっつけるための抗生物質というものがあります

普通の菌はこの薬によって菌は死んでしまうため身体の中で悪さができなくなります
それによって、悪い菌が身体の中からいなくなり身体は正常の機能を取り戻そうとして体調が回復していきます。
しかし、薬剤耐性菌はこの薬の成分を分解したりする酵素を作ったり、排除する機構を自分で作りその効果を無効化してしまいます。そのため薬は効果を発揮せず身体の中で悪さをし続ける事になるのです。
また、抗生物質は悪い菌のみだけではなく身体の中の良い菌(腸内細菌)も殺してしまうため身体の中の正常な機能も壊してしますのです

 

約2年前に米国公衆衛生学会(APHA)が重大な健康上の脅威を5つ挙げました

1) 薬剤耐性菌

2) 気候変動
3) 蚊が媒介するウイルス感染症
4) 交通事故
5) 肥満
の5つだそうです。
様々な問題が山積する中で選ばれた5つの中に感染症が2つリストアップされ、中でも「薬剤耐性菌」は最初に取り上げられています。

 

今、この薬剤耐性菌には様々な種類が出てきていて、これまでは容易に治療の出来ていた病気も手をこまねく事態が出てきています。
例えば、結核サルモネラ菌による食中毒、性病に至っては淋病やクラミジアなどがあります。
では、なぜこの薬剤耐性菌が生まれてくるのでしょうか?

それは医師による適当でない過剰な投薬にあります

検査などはせずに速く治療効果を得る為に、より多くの効果のある薬を選択し患者に投与し続けた結果このような菌が生まれてきました。
現段階の国の取り組みでは抗生物質などの使用量を記録し提出させるなどして適切な使用を促すシステムを構築しています。
これには厚生省だけではなくこの取り組みは内閣府を筆頭に文科省もプロジェクトに入っていることを鑑みればその事の大きさは容易に想像できるかと思います。

また、医療従事者は勿論、一般の方々にも今、どのような深刻な事態が医療分野で起きているかということを知って頂き関心を持ってもらえれば嬉しいです。

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