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【臨床検査技師が教える、健康診断のこの項目がなんのことだかわからない件】

 病院で臨床検査技師として勤務をし、ヘルスケア事業を経営しています、lainです。

さて、前回の続きのお話しです。毎年一回はやる機会があると思います、「健康診断」についてです。
今回は健康診断を時間を割いてやってみたけど返ってくるのは紙切れ一枚で数字が書いてあったり、異常があるかないかの文章くらい。
せっかくやったのだから、自分の身体のことを少しでも理解する一助になればと思います、それでは、どうぞ。

 

「さて、健康診断が近いから食べ過ぎないようにしよう、お酒を控えよう」は都市伝説。


一般的に行われる検査項目は?

 

 大体、行われる検査項目は、血液中の糖の成分を測定する「血糖値」、「HbA1c」。お酒の飲み過ぎで気になる肝臓の検査の「GOT」、「γ-GDP」、お肉、ビール、卵の検査の「尿酸値」、脂肪の検査のコレステロールを調べる、「HDL」、「LDL」、「CHO」、「TG」検査など。
貧血の検査で血液検査のヘモグロビン色素など。

前日、一週間前から気をつければ大丈夫と思っていませんか?

 

そ・れ・は……

 

ぶっ、ぶーーーーー!!ですわ!
ということで間違っています。

 

検査値が影響をしやすいのは?

 
 検査の近いうちの日に食事が影響をする検査項目は上記に挙げた中では、「血糖値」、「TG」くらいです。
TGとはトリグリセリドと読みます。
云ってしまえば、中性脂肪と呼ばれるものになります。
血糖値は血液中の糖の成分の量のことをいいます。これは糖尿病の指標になります。
これと同じ指標の検査で「HbA1c」というものがあります。
この読み方は「へもぐろびん・えー・わん・しー」といって、同じ血糖値の値なのですがこの検査は「1〜2ヶ月前からの平均の血糖値」を示しています。つまり、いつもはたくさん食べてるけど前日だけ食べる量を減らしてみたら、血糖値は正常値にでます。でも、HbA1cは異常値を示してしまうためいつもの暴飲暴食がばれてしまいます。

 

 「GOT」、「γ-GDP」という検査では肝臓の値をみています。
お酒を飲み過ぎると数値が上がる項目になります。
また、アルコールが原因というものだけではなく、脂肪肝でもあがりますので、気をつけてください。

 

 「HDL」、「LDL」は脂質という血液中のコレステロールの値になります
「HDL」は俗にいう善玉コレステロールと呼ばれるものになります。
「LDL」は悪玉コレステロールと呼ばれるものです。
コレステロールの値は前日の食事などでの大きな変動はないため健康診断が近いからといって、これも数字をコントロールできるものでもありません。
とくに「HDL」と呼ばれる善玉コレステロールはあっていいものですが、女性でありかつ高齢になるにつれて減少する傾向にあります。
また、「LDL」と呼ばれるコレステロールは悪玉コレステロール動脈硬化や心疾患・高血圧などの原因にもなります。
家族性で遺伝的にコレステロールが高くなる人もいますので、高い数値が続く人は医療機関への相談をしてみるといいでしょう。

 

簡単に読めるように内容は軽くしてみましたので、こういうものなんだと読んで思って頂ければと思います。
自分の健康を自分でコントロールすることが必要になってくる時代になってきます。
そんな第一歩ということでこんな読み物でも是非、どうぞ

 

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